通りすがりの長文で失礼します。
ご存知の通り、ウォークインタイプの収納とは、足を踏み入れるスペースが必要です。
通常、押入れなどの収納力を100%とするならば、ウォークイン収納ではその歩くスペース、つまり「道」が必要な分だけ収納効率が下がります。
なのでウォークイン収納を大きくすればするほど、収納力が上りますが、奥に入るための「道」が長くなるためウォークインクローゼットが大きいほど収納効率が悪くなります。
ということを理解すると、一番ウォークインタイプで無駄な形というのは、「道」の両サイドにパイプや棚がくるような細長いウォークインクロゼットです。この形が一番「道」が長くなり、「道」には荷物が置けませんから、最も無駄なスペースを生むことになります。
これを仮に方眼紙的に表すと、道が3マスで両サイドに収納が3マス、つまり合計で9マスの収納に対して、実際に収納として使っているスペースは6マスということです。
そこで、寝室に隣接のウォークイン収納を見てください。
この収納を全部で6マスとすると、「道」が1マスとすると収納はそれを囲んで5マスです。
つまりこういう形のウォークインククローゼットが最も収納効率の高い形になります。
さて、これは収納を2次元で考えていますが実際にウォークイン収納とは立体の空間です。クローゼットとして考えると、角にあたる部分でハンガーパイブが交差している部分が生まれます。
ここに洋服をかけていると、目一杯まで洋服を収納していった時、この角の部分の洋服は取りづらくなります。
また、タンスなどの収納を置くにしても、使いやすいかといえば使いにくいのは明白。
つまりデッドスペースとまでは言いませんがそれに近い空間が生まれます。
そうなると素直に使えるスペースは先程の話で言うと5マスではなく3マスしかないことになります。
ここでお気づきの通り「使いやすいウォークインクローゼット」とは、最初に上げた9マスのウォークインクローゼットなのです。
はい、つまりウォークインクローゼットとは採算度外視で、非常に空間を贅沢に使用しているクローゼットなのです。決して安くない坪単価をこのウォークインクローゼットタイプに上記のように贅沢に割いて良いのか、もう一度再考が必要かもしれません。
収納効率が良いのは通常の押し入れやクローゼットですが、それでは大きさに限りがあります。押し入れが良いのか、ただの部屋としての空間つまり納戸が良いのか、ウォークインクローゼットが良いのかは、何を収納したいかで判断されるのが良いと思います。
個人的には、この間取りでウォークインクローゼットを採用されるのであれば、この形が適正か適性でないかの二択で聞かれるなら適正であると答えます。
参考になれば幸いです。